解体からはじまる Starts with deconstruction.
シャツを一枚、静かに解体しています。
縫い目に沿って糸をほどいていくと、これまで見えていなかった輪郭が、ゆっくりと浮かび上がってきます。
襟の角度やカフスの幅、身頃の取り方。
何気なく着ていた一着の中に、いくつもの「選択」が重なっていたことに気づかされます。
It’s already designed. ですが、まだ途中です。

いまは、次の企画に向けた小さな試行錯誤の時間です。
本業に追われる日々のなかで、手を動かせる時間はほんのわずかですが、その分だけ一針一針にしっかりと向き合えています。
急がず、無理に進めず。
このくらいのスピードが、いまの自分たちにはちょうどいいと感じています。
うまくいかないことも少なくありません。
思い描いていたバランスと違ったり、やり直したくなる瞬間もあります。
それでも、そういう時間を経たものの方が、きっと長く残ると思っています。
解体された布が、また新しい形を持ちはじめる、その手前。
まだ名前のつかない、この曖昧な時間も大切にしています。
派手な進捗はありませんが、確実に一歩ずつです。
Worn-in, not worn-out.
着古されたものの中にある美しさを、もう一度自分たちの手で確かめながら、次へとつなげていきます。